煮物の作り方で、単に煮るのではなく、炒めてから煮る方法があります。なぜ炒めて煮るのか?を見ていきましょう。
炒めてから煮るの効果は?
「炒めてから煮る」とは、まず油で素材を炒めてから、調味料を加えて煮る方法です。料理としては、筑前煮、きんぴらごぼうなどがあります。
これらの特徴は、こってりした味わい。淡白な野菜を油で炒めることで、油の風味でコクが備わります。
また油で表面をコーティングすることにより、野菜の成分が外に溶け出しにくくなりますし、逆に煮汁が野菜の中に浸透しにくいので、野菜のもつ特徴的な香りや味が全面に押し出されます。
きんぴらごぼうや筑前煮は、野菜のもつ食感を味わう料理でもあります。煮汁を浸透させるというよりも、野菜をしっかりと油で炒め表面に煮汁を絡ませるイメージで煮ると上手に仕上がります。大根のおでんのように中までじんわりと味を含ませる料理とは、ちょっとしがった煮物です。
これからは根野菜が美味しくなる季節です。油で炒めて歯ざわりのよい煮物に仕上げたいものです。